【書評】日本の生き筋 家族大切主義が日本を救う 北野幸伯
ある調査によると、日本人はあまり幸福を感じていないようだ。
自分自身に満足していないし、将来に明るい希望も持っていない。満足度は先進国で最低とのこと。
あなたはどうだろうか?
著者は反対に「日本には、明るい未来が待っている」という。
著者の北野幸伯氏は、モスクワの大学を卒業し、そのまま20年以上モスクワに住みながら、様々な情報を発信している国際関係アナリスト。
著者が発行するメールマガジン『ロシア政治経済ジャーナル」は、日本最大のメールマガジン配信サービス「まぐまぐ」で日本一のメルマガにも選ばれているほど人気だ。
本書は、そんな著者の目から見た、日本がこれから明るい未来を作っていくためのヒントが、6章に渡って具体的に解説されている。新聞記事など公開情報を使って、わかりやすく説明しているのが特徴だ。
第1章では、著者の提案の方向性について、三つのキーワードから説明している。
第2章は「働き方改革」。日本人が幸福になるための働き方とは何だろう。
第3章は「地域格差」。都会に住む人だけが幸せではいけない。地方をどうやって復活させるかがカギ。
第4章では、日本の「食」について。何を食べれば心身共に健康になるのか、そしてどうすれば食料自給率が上がるのか?
第5章は「少子化問題」。ロシアで出生率が上がった事例を元に、日本が取るべき少子化問題の解決方法を提案している。
第6章では、世界における日本の役割について。日本が世界に「和」をもたらすためには、どうしたらいいか?
日本には、まだまだ私たちが気づいていない力がある。最近流行りの「◯◯ファースト」ではなく、世界に「和」をもたらす道を、私たちは力強く進んでいこう、というのが著者からのメッセージだ。
私は著者の本を何冊か読んだことがあるが、今回も非常にスッキリした読後感であった。
特に、表紙にもある「家族大切主義」という言葉。
これは昔から日本にある伝統的な考え方だと思うが、最近はどちらかというと、軽く扱われているような気がする。
しかし本書を読んで納得した。家族はやはり大切な存在だ。
もし、あなたが自分の将来に関して漠然とした不安をお持ちなら、本書を手にとってみることをお勧めする。
日本の未来だけでなく、あなた自身の「生き筋」も見つけることができるだろう。
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